ヒッチハイクから地域おこし協力隊へ〜鈴木銀次郎さんが惹かれた焼津の空気感〜

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歩くスピードや話すトーン、人との距離感などの焼津の“空気感”が好き

今回お話を伺ったのは、全国をヒッチハイクした後、焼津にUターンして、地域おこし協力隊として活動する銀ちゃんこと、鈴木銀次郎さん。地域おこし協力隊になるまでのエピソードから銀ちゃんの思う焼津の魅力を伺いました。


(鈴木 銀次郎さん)


鈴木 銀次郎さん
1993年生まれ。静岡県焼津市出身。浜松市の大学に進学後、静岡市で就職するが、体調を崩し退職。
その後、全国をヒッチハイクで回りながら、災害支援で訪れた福岡のゲストハウスで働き始め、そこでけん玉と出逢う。「やっぱり焼津が好きだ」と気づいて、Uターンを決意したタイミングで募集のあった地域おこし協力隊に応募し、焼津市地域おこし協力隊として活動を始める。
「焼津で遊ぼう」をテーマに様々なイベントやWeb, SNSの発信などの活動を行っている。

全国でヒッチハイクから地域おこし協力隊になるまで

myicon編集長 ケンフィー焼津市の地域おこし協力隊に応募しようと思ったきっかけはなんですか?

tartgeticon鈴木 銀次郎さん僕自身、元々焼津出身で、浜松の大学を卒業して新卒で働いた後に、日本中ヒッチハイクで全国旅をしました。
そこで、いろんな土地を見てきて、最終的に九州で働いたんですが、いろんな町を見た結果、地元が本当に好きだなっていうことに気がついて、焼津に帰ろうと思ったタイミングで、地域おこし協力隊の募集がありました。

myicon編集長 ケンフィー市外、県外に出られたからこそ、焼津の魅力を伝えたいと思ったんですね。

tartgeticon鈴木 銀次郎さん(九州で)ゲストハウスで働いてた時は、世界中の人たちがその宿に泊まりに来ていたこともあり、いろんな世界の人たちに、自分の地元をもっと知ってほしいなという気持ちになりましたね。

myicon編集長 ケンフィーそれで、ちょうどタイミングもあって、地域おこし協力隊になったというわけですね。

tartgeticon鈴木 銀次郎さんそうですね。

myicon編集長 ケンフィー銀ちゃんといえば「けん玉」というイメージがありますが、けん玉はいつごろからされたんですか?

tartgeticon鈴木 銀次郎さんけん玉は、九州で勤めたゲストハウスに、けん玉が置いてあって、外国人とコミュニケーションを取るツールとして使ってましたね。
それで地元に帰ってきたら、焼津の水産高校の先生で、ストリートのけん玉をやる方がいて、それを見て「めっちゃかっこいい」と思って本格的に始めました。
なので、まだ3年ぐらいですね。

myicon編集長 ケンフィーストリートのけん玉っていうのは、どういったものなんですか?

tartgeticon鈴木 銀次郎さんけん玉を投げたり回したり、アクロバティックな技を繰り出すけん玉パフォーマンスですね。それを見て、けん玉の概念を覆さました。

myicon編集長 ケンフィーけん玉をやられて3年ぐらい経ちますが、目標や理想はありますか?

tartgeticon鈴木 銀次郎さん理想や目標が特別あるわけではなくて、けん玉を通じて、楽しく幸せになればいいなとは思ってます。なので、それを継続してやっていくという感じです。

地域おこし協力隊としての任務

myicon編集長 ケンフィー現在、地域おこし協力隊として3年間やってきたと思いますが、この3年間で、どんな業務に取り組んできたのでしょうか?

tartgeticon鈴木 銀次郎さん協力体の仕事としては、 移住定住の支援に関わらせていただいていて、「焼津に住みたいよ」「移住を考えてるんだけど、どこがいいかな」っていう相談に応えています。

myicon編集長 ケンフィー具体的にはどんな活動をしていますか?

tartgeticon鈴木 銀次郎さん具体的には、ホームページの運用やってたり、東京の方に出て移住の相談を受けたり、移住を考えている人が焼津に来たタイミングで町の案内したり、物件探すの手伝ったりとか、そういう活動をしてますね。

myicon編集長 ケンフィーなるほど。そのホームページっていうのは、どういったものなんでしょうか?

tartgeticon鈴木 銀次郎さん移住・定住支援総合サイト「焼津ライフ」っていうのがあるんですけど、 そのサイトにイベントの情報を流したり、旬な情報を流したりしています。
あとは焼津まちかどリポーターっていう企画をやっていて、市民の目線で、焼津市民とか焼津に関わりを持ってる方たちが実際に取材に行って記事を作ってもらうっていう活動の運営をやったりとかしている感じですね。

myicon編集長 ケンフィーちなみに「焼津ライフ」は、銀ちゃんが立ち上げたんですか?

tartgeticon鈴木 銀次郎さん僕の前任の協力隊の時から、「焼津ライフ」が始まったと聞いてるので、そこから引き継ぎましたね。

myicon編集長 ケンフィー「焼津ライフ」自体、市の公式LINEでも配信されているので、いろんな方が見ている印象です。
実際、反響はどんな感じですか?

tartgeticon鈴木 銀次郎さん結構あるみたいですよ。
あとは、まちかどリポーターの研修の中で、SEO対策についての話や、綺麗に写真を撮影するためのコツを学べる講座もあるので、リポーターとして参加している方の中には、自分自身のスキルアップを実感される方も多く、皆さんすごく楽しんでやってくださっています。
そういう記事を市の公式LINEやSNSで拡散されて広がっているので、見てくれる人が増えてきていますね。

myicon編集長 ケンフィー市民にも影響は大きそうですね。

tartgeticon鈴木 銀次郎さん焼津ライフの記事を見て、「こういうところに行きました」「こういうこと知りました」といったメッセージが結構届くので、反応はいいみたいですね。

myicon編集長 ケンフィー地域おこし協力隊以外の活動ってありますか?

tartgeticon鈴木 銀次郎さん幼稚園、保育園から呼ばれたり、お祭りのステージに呼ばれたりして、けん玉パフォーマンスを披露することも多く、地域の子たちと関わる時間がすごく多いですね。
あと僕自身、焼津が好きなので、いろんなお店に行ったりしながら日々焼津を開拓しています。結局、地域おこし協力隊の活動に繋がっちゃうんですが、自分が好きでやっていることが仕事になっているという感じですね。

myicon編集長 ケンフィーなるほど。プライベートも仕事の一環になっているんですね。

全国を回って気づいた焼津の魅力

myicon編集長 ケンフィーちなみに日本をヒッチハイクして回ったきっかけはなんですか?

tartgeticon鈴木 銀次郎さん話すと長くなるんですが、まず新卒で入社して1年勤めた後に、うつの診断を受けて退職しました。その後、大阪の旅人と出会ったのがきっかけで、 「自分も旅してみようかな」っていう気持ちになり、ヒッチハイクを始めました。

myicon編集長 ケンフィーそうだったんですね。そのヒッチハイクは何年ぐらいされていたんですか?

tartgeticon鈴木 銀次郎さんヒッチハイクだけしていた期間は半年弱ですが、いろんなところを転々としながら過ごしていましたね。例えば、静岡市のゲストハウスに住み込んで働いてみたり、旅先で出会った岡山の子の家に居候してみたりしました。

myicon編集長 ケンフィー旅をしながら、そこで仕事したり住んだりしていたということなんですね。

tartgeticon鈴木 銀次郎さんそうですね。

myicon編集長 ケンフィーそれで、たどり着いたのが、九州のゲストハウスなんですよね。

tartgeticon鈴木 銀次郎さん災害ボランティアに行くという目的で福岡の方に行きました。その時に泊まった宿が、そのゲストハウスでしたね。
また僕自身、旅をしている中で、ゲストハウスをやりたいっていう気持ちにもなっていたので、「だったらうちで修行しないか」ということで、しばらくそのゲストハウスで働いていました。

myicon編集長 ケンフィー全国を旅しながら見ているからこそ、焼津の魅力にもより気付けた部分もありますよね。

tartgeticon鈴木 銀次郎さんそうですね。「ちょうどいいな」っていうのを焼津で感じるようになりましたね。
ずっと焼津にいた時は、焼津に対しての愛着は強くなかったですが、いろんな街を見るなかで、居心地がいいのは焼津なんだなっていうのに気づきました。「焼津の空気感が好きだな」っていう風にも思いましたね。

myicon編集長 ケンフィー焼津の空気感や居心地がいいなって思う魅力はどういった部分ですか?

tartgeticon鈴木 銀次郎さんすごく聞かれるんですが、「空気感」っていう言葉で全て完結していて、例えば、人が歩くペースだったり、喋るトーンだったり、気温もそうだし、匂いもそうだし、 風の感じもそうだし、音や人との距離感とか、全部ひっくるめてちょうどいいっていう感覚ですね。

myicon編集長 ケンフィー地域おこし協力隊の活動が終わっても、焼津で活動を続けようと思いますか?

tartgeticon鈴木 銀次郎さんそうですね。僕の人生のプランとしては、最終的には焼津で笑って死ぬっていうのが僕の人生の目標なので、そこに向かって活動し続けていきたいなと思います。ただ、ずっと焼津にいるかは分からないですが、焼津を拠点にいろんなところに行くこともあるかもしれません。

myicon編集長 ケンフィー焼津が拠点になることは変わりないということですね。

tartgeticon鈴木 銀次郎さんそうですね。そんな感じで、僕は焼津にいるので、僕に会いたいという人がいるんだったら、焼津に来てくれれば会えますよっていうことにしています笑

myicon編集長 ケンフィーまさに焼津の歩く観光名所ですね!

tartgeticon鈴木 銀次郎さんそうですね。僕自身がそんな形になればいいのかなとは思います。

myicon編集長 ケンフィー素敵なお話をありがとうございました。

(取材協力:鈴木 銀次郎 氏(Instagram)/取材・編集:ケンフィー(Instagram, Twitter))